不支持より「わからない」多数 岸田政権のとらえどころって
編集委員・高橋純子
記者コラム「多事奏論」 高橋純子
昨年末、ある神社を訪れたついでにおみくじを引いたら「大吉」だった。女性誌の星占いにも2022年は幸運ですよと書いてある。よしっ。期待を膨らませて年を越したが元日そうそう当たってはずれた。
商業施設のパーキングで、運転していた車のバンパーを駐車中の車のバンパーに当ててしまった。どちらにも特段の傷は見当たらなかったけれど、事故処理しましょうということで警察に来てもらった。
おそらく二十歳そこそこのお巡りさん。名前、職業、そして勤務先を聞かれる。
「朝日新聞です」
――あさひは平仮名、カタカナですか?
「いえ、漢字です」
――漢字……。
「あの、普通のあ・さ・ひです」
――旭日(きょくじつ)のあさひじゃなくてですか?
「違います。えーっと、あさひがのぼるのあさひです」
そこまで言ってやっと、ペンが走った。ひと昔前は朝日新聞と告げると、良くも悪くも警戒されたものだけど、ね。聴取が終わり、「寒いので車内でお待ちください」と優しく促される。たしかに、寒い。私は心のギアをニュートラルにして、しばししみじみ、若きお巡りさんのI don’t know(知りません)をかみ締めた。
さて岸田文雄首相は、自身に…