政府は18日、衆院議長公邸で各党派の代表に対し、安定的な皇位継承のあり方をめぐる有識者会議の報告書について説明した。細田博之衆院議長は各党内での議論を要請し、さらに今後、国会で各党協議に入る。ただ、各党で立ち位置や見解の隔たりは大きいとみられ、具体的な対策がいつどのような形でまとめられるかは見通せない。
政府の報告書は①女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する②旧宮家の男系男子が養子として皇族復帰する――という2案の検討を求める内容になっている。
この日の会合で自民党の茂木敏充幹事長は「皇位継承の問題と切り離して、皇族数を確保することが喫緊の課題」と表明した。皇室典範は、父方に天皇の血を引く「男系男子」による継承を定める。20歳以下の皇位継承資格者は悠仁さまのみで、男系男子にこだわれば安定的な皇位継承はままならないが、自民内では安倍晋三元首相ら「男系男子」へのこだわりが強い議員が多い。
これに対し、立憲民主党は持…
【視点】近年の世論調査では、「女性天皇」への賛成が一貫して6〜8割を超えるなど、国民の大多数のこの点に関する意思は、ほぼ明らかになっています。しかし政府の有識者会議の報告書は、「女性天皇」を認める提案をあえて避けました。まずその点が、異常なことでは