念願の藍染めスリッパ、本格デビュー 埼玉県北発のコラボ商品

猪瀬明博
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 埼玉県羽生市の藍の染織会社と行田市南河原のスリッパ会社などが初コラボした商品が本格デビューする。企画・製作に1年以上かけた藍染めスリッパだ。東京ビッグサイト東京都江東区)で来月8~10日に開催される国際見本市に出品される。世界のバイヤーたちの評価はいかに。

 商品名は「JAPAN BLUE SLIPPER」(ジャパンブルースリッパ)。伝統技法で糸から染め上げた剣道着などをつくる「野川染織工業」が刺し子を施して耐久性、デザイン性、快適性を向上させた生地を提供。1980年代まで国内で一大産地だった南河原のスリッパ職人が一つひとつ丁寧に仕上げた。

 変化する藍の色合いを楽しみながら長く愛用してもらいたいと、底部の芯材を厳選し、丈夫で水に強い樹脂を染み込ませたものを採用した。さらには摩耗しやすい底部のつま先、かかとに貼る補強パーツを新たに考案し、販売に間に合わせるために準備を急いでいるという。

 昨秋、県内のデパートなどで試験販売を実施。税込み一足8千円ほどと高い価格設定ながら、天然素材の藍が持つ防臭・抗菌能力に加え、「斬新」「渋い」「きれい」などの声が購入者から寄せられ、意匠的にも評価が高かった。

 県北の伝統的な地場産業をマッチングさせた南河原商工会の佐野和美さんは「みなさんが望む付加価値を商品に込めたつもりです。見て、手にとってもらえればうれしいです」と話している。

 武術や芸の道には「守破離」という言葉がある。基本の習得、その応用、そして新たなかたちの創造という三つの修行の段階を表す。それにちなみ、販売にストーリー性を持たせることにした。第1弾は全体に刺し子を施した無地を、続いてダイヤ柄、最後に刺し子とダイヤ柄を合わせたものを送り出す予定だ。

 一足8800円(税込み)。24日から南河原スリッパと野川染織工業の公式サイトから予約の受け付けが始まる。発売は2月下旬~3月上旬の見通しという。(猪瀬明博)