「娘をよろしゅう」 旅立ちのとき 19日のカムカムエヴリバディ
土井恵里奈
血はつながっていなくても、大切な人がいる。るい(深津絵里)にも、錠一郎(オダギリジョー)にも。1月19日のカムカムエヴリバディでは、それぞれのかけがえのない人への思いが描かれた。
錠一郎はトランペットのコンテストで優勝し、東京でデビューすることになった。
「結婚しよう」。るいに結婚を申し込む。
しかし、るいには気がかりが。一緒に東京へ行けば、クリーニング店の竹村平助(村田雄浩)・和子(濱田マリ)夫妻と離れ離れになる。
「おじさんとおばさんは私を拾ってくれた。それやのに今さら(ここで働くことを)やめるやなんて」
「娘をよろしゅう」
岡山から逃げるように、ひとりやって来た自分を受け入れてくれたのがこの家と店だ。いつの間にか家族同然の存在になっていた。
るいの気持ちを察した夫妻は言う。「あほらし。こないな店なあ、1代限りでええんや。るいちゃんみたいなええ子が一時手伝うてくれたなあ。いつか隠居した時に、縁側で2人でそないな話ができたら、うちらはそんで幸せや」「大月くん、娘をよろしゅう頼みます」。背中を押され、るいは錠一郎と生きていく決意をする。
一方、錠一郎にも恩人がいた。
荷造りをしながら、るいに自…