原油急騰、7年3カ月ぶり高値 WTIが一時1バレル86ドル台

ロンドン=和気真也
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 原油価格が急騰している。18日の米ニューヨーク商業取引所で、国際指標となる「米国産WTI原油」の先物価格は一時、1バレル=86・63ドルと約7年3カ月ぶりの水準まで上昇した。コロナ禍からの世界経済の回復を見込んで、石油の需要がふくらんでいる。

 産油国であるアラブ首長国連邦(UAE)にイエメン武装勢力が攻撃を加えた可能性が報じられたことも、供給が混乱するとの見方から買いにつながった。

 WTIの終値は前営業日より1・61ドル(1・92%)高い85・43ドルだった。新型コロナウイルスオミクロン株が世界各国で広まるが、欧米の主要国は厳しい規制を避けており、石油の需要は増えるとみられている。

 中東産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)は18日に出した市場リポートでオミクロン株の影響について、改めて「軽微で短期的」とした。「新たな変異株などの不透明さは残る」との懸念も示している。

 OPECはロシアなどを交えた今月4日の会議で、小幅増産を維持した。今後も慎重姿勢を崩さず増産ペースを上げなければ、需給はさらに引き締まることも想定される。

 原油高はガソリンや石油製品の値上がりを通じて、日本の物価全体を押し上げている。政府はレギュラーガソリンの店頭価格(全国平均)が1リットルあたり170円に達すれば、石油元売り各社に補助金を出し、価格上昇を抑える方針だ。(ロンドン=和気真也)