あえて名乗る「ママアスリート」 ハードル・寺田明日香さんの闘い

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聞き手・田中瞳子
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 陸上界のトップを走る寺田明日香さんは、あえて「ママアスリート」を名乗ってきました。昨年は女子100メートル障害の日本記録を塗り替え、オリンピックにも出場。子育てをしながら競技で結果を残す姿勢には、社会へのメッセージが込められています。

【動画】ママになっても現役選手というメッセージを発信する寺田明日香さん=佐藤峻一さん提供

てらだ・あすか 1990年、北海道生まれ。2021年に陸上女子100メートル障害で12秒87を出し、日本記録を更新。東京五輪では準決勝に進出した。

「パパアスリート」とは言わないけれど

 「ママアスリートと呼ばれることに違和感はないの?」。多くの人から聞かれます。たしかに、パパアスリートとは言わないですからね。

 東京五輪に出場し、マネジャーの夫や娘の果緒(かお)(7)といっしょに、「ママアスリート」として取材を受けてきました。この肩書は、いつかなくなってほしい。

 ただ、今の日本では出産後も…

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    平尾剛
    (スポーツ教育学者・元ラグビー日本代表)
    2022年1月31日22時16分 投稿
    【視点】

    あえて「ママアスリート」を名乗り、社会に根強く残る時代遅れの価値観と闘う寺田選手に、敬意を表します。 アスリートは競技だけに集中してればいいという時代は終わったと、私は思います。寺田選手のように、社会を知り、そこに与える自らの役割を自

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