「地元の意向に従う」 太陽光発電計画、業者が縮小・撤退案など提示

嶋田圭一郎
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 愛知県南知多町の内海地区で多数の太陽光発電設備の設置を計画している名古屋市の業者が、計画の大幅な縮小案や全面撤退案を地元に伝えたことが分かった。昨年10月下旬に始まった造成工事が広範囲の山林伐採につながり、町や地元住民が強く反発していた。業者側は「地元との協議を優先し、意向に従う」としている。

 名古屋市北区に本店を置く「ディーエスエス」(DSS、木下誠剛社長)が18日夜、地元関係者に伝えた。D社は2022年度までに内海地区の「奥遠廻間(おくとうばさま)」「西鈴ケ谷・口鈴ケ谷」など5地域で小規模設備など計108カ所の設置計画を示していたが、これを計16カ所か、1カ所のみに縮小した上で計画地内で復旧作業や植林、緑化を進めていく案や、全面撤退案を示した。

 D社は当初、今月21日までの通電を目標に掲げていたが、工事での無断造成や樹木の無断伐採、町道の損壊が発覚。届け出不要な小規模設備を多数設置する計画が、実質的に大規模開発にあたるとみて、町や愛知県などが指導や監視を強める中、昨年12月には、23基を予定した「瀬木田」地域での計画を白紙としていた。

 今月30日に予定される地元説明会でD社と地元の一定の合意形成が図れるかが焦点となる。縮小案、全面撤退案とも不明な点もみられるため、地元は慎重に対応を検討している。

 D社の木下社長は朝日新聞の取材に「年度内の着工はしない。復旧工事や地元との協議を優先しながら、納得していただける形でやっていく。町のためになることをやっていきたい」と話した。(嶋田圭一郎)