ライチョウ復活へ、園内で育てた野生の雄を交換 長野と栃木の動物園

小野智美
【動画】交換された野生ライチョウ家族=那須どうぶつ王国提供
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 昨夏に中央アルプス長野県)で自然繁殖し、那須どうぶつ王国(栃木県那須町)と茶臼山動物園長野市)に移送された野生ライチョウ家族。両園で成鳥になった雄3羽が19日、交換された。春から繁殖に取り組み、順調に進めば夏に中央アルプスに返す。

 昨年8月、100グラム台でどうぶつ王国に来たヒナたちは400グラム以上の成鳥になった。19日朝、雄2羽は段ボール箱に入れられて車で出発した。動物管理部課長の半谷秀紀さんがハンドルを握り、獣医師の原藤芽衣さんも車に乗り込んだ。

 群馬県内で茶臼山動物園の担当者と落ち合い、2羽を託して1羽を受け取った。どうぶつ王国に到着した雄は雌2羽と一緒の屋内放飼場に放した。佐藤哲也園長は「冬は群れる時期なので急に1羽にすると、ストレスになる」。原藤さんは「茶臼山で大事に育てられてきた子なので、絶対に死なせちゃいけない」と語った。

 環境省は昨年8月、中央アルプスで絶滅したとされてきたライチョウの「復活作戦」を進めるため、どうぶつ王国に母鳥1羽とヒナ6羽(雄2羽、雌4羽)、茶臼山動物園に母鳥1羽とヒナ3羽(雄1羽、雌2羽)を移送。どうぶつ王国の母鳥が9月に急死している。

 茶臼山動物園から受け入れた雄1羽は4羽の雌のうち2羽と繁殖をめざす。残る雌2羽は人工繁殖で育ったどうぶつ王国の雄1羽と繁殖を試みるという。繁殖に成功すれば、母鳥とヒナを8月に中央アルプスに返し、1家族をどうぶつ王国に残す予定。(小野智美)