事前審査対象の「基幹インフラ」 エネルギー・金融想定 経済安保

安倍龍太郎
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 岸田政権が今国会での提出を予定している「経済安全保障推進法案」に関する有識者会議(座長=青木節子・慶応大大学院教授)が19日に開かれ、近く政府に提出する提言の骨子をまとめた。事業者が導入する設備について政府の事前審査を受ける「基幹インフラ」に、エネルギー、水道、情報通信、金融、運輸、郵便の各分野を盛り込んだ。

 基幹インフラの事業者が重要な設備を新たに導入する際、安全保障上の懸念のある外国製品が使われていないかなどについて、国から事前審査を受ける制度を設ける。外部からシステム攻撃を受けるなどし、社会に大きな影響が出るリスクを防ぐ狙いがあり、どの分野を指定するかは法案の焦点の一つとなっている。

 具体的には、入出金を扱う銀行の基幹システムや航空会社の運航システムなどが想定される。これらの重要設備を導入したり、維持管理を外部委託したりする際には、計画を事前に届け出てもらい、政府が審査する。設備に外部攻撃を受けるリスクがあると認めた場合、政府は事業者に必要措置を勧告し、従わない場合は命令できるようにする。

 法案は、基幹インフラに加え、サプライチェーン(供給網)の強化、先端技術の官民技術協力、機微技術の特許非公開の4本の柱で構成される見通しで、有識者会議では昨年11月以降、項目ごとに議論を進めてきた。政府は与党との詰めの協議に入っており、2月下旬の法案提出を目指している。(安倍龍太郎)