自民党の高市早苗政調会長は19日、党本部で記者会見し、世界文化遺産登録をめざす国内候補に選ばれた佐渡金山遺跡(新潟県佐渡市)について、ユネスコに推薦すべきだと政府に求めた。「日本国の名誉に関わる問題だ」と述べた。
この日は政調会長に就任して初めての定例会見だった。韓国との関係悪化の懸念から明確な方針を示していない政府に注文をつけ、「高市カラー」をアピールした。佐渡金山は、戦時中に佐渡の鉱山で朝鮮半島出身者が働いていたなどとして、韓国政府が選定の撤回を求めている。
高市氏は、文化遺産としての価値の高さや、地元の新潟県や佐渡市が強く推薦を希望していることに触れ、「政府には登録に向けて本気で頑張ってほしい」と主張。韓国やユネスコへの説明を強化すべきだという考えを強調した。
昨年10月に政調会長に就任してから、定例の会見は開かなかった理由を問われると、衆院選の政権公約作りや政府の新年度予算案編成に向けた作業で、「非常に過密な日程だった」と説明した。今後は「法案審査がタイトだが、党の政策方針を伝えたい」と週1回、会見を開く方針を示した。