「本屋大賞」今回の候補はこの10作品 受賞作はどれだ

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 全国の書店員が売りたい本を投票で決める「本屋大賞」の候補10作品が20日、発表された。受賞作の発表は4月6日。候補作は次の通り。(作品名50音順)

「赤と青とエスキース」(PHP研究所)

 昨年の本屋大賞2位「お探し物は図書室まで」の青山美智子さんの新作。1枚の「絵画(エスキース)」をめぐり、五つの物語が展開する連作短編集。

「硝子(がらす)の塔の殺人」(実業之日本社

 現役医師のミステリー作家、知念実希人さんによる「館もの」。ミステリーをこよなく愛する大富豪に集められた一癖も二癖もあるゲストたち。巨大な塔を擁する館で、次々と密室殺人事件が起きる。

「黒牢城」(KADOKAWA)

 戦国の世を舞台に、有岡城に幽閉された知将、黒田官兵衛が「安楽椅子探偵」として謎を解く、米澤穂信さんによる異色の歴史本格ミステリー。主要ミステリーランキング4冠、山田風太郎賞に続き、19日に直木賞に決まった。

「残月記」(双葉社

 「本にだって雄と雌があります」以来、9年ぶりとなる小田雅久仁さんの新刊は「月」にまつわる三つの中短編集。表題作は、奇怪なウイルスが蔓延(まんえん)する近未来の日本を舞台に、感染した主人公が壮絶な戦いに挑む姿を描いた幻想ディストピア小説。

「スモールワールズ」(講談社

 ボーイズラブ小説界の旗手、一穂ミチさんが初めて出した一般文芸単行本。誰にも覚えのある日常の人間関係のなかから、人生のままならなさを浮かび上がらせる六つの物語を収めた短編集。

「正欲」(新潮社

 直木賞作家、朝井リョウさんの書き下ろし長編小説。昨年、柴田錬三郎賞を受けた。児童ポルノ摘発のニュース、寝具店で働く販売員のランチタイム、学園祭のイベント企画……。一見ばらばらな登場人物とできごとが、ある欲望をめぐって次第に重なってゆく。

「同志少女よ、敵を撃て」(早川書房

 19日の直木賞選考会で惜しくも受賞は逃したものの高評価を得た逢坂冬馬さんのデビュー作。第2次世界大戦時のソ連で編成された女性だけの狙撃小隊の過酷な戦いを、臨場感あふれる筆致で描いた戦争小説。

「星を掬(すく)う」(中央公論新社

 「52ヘルツのクジラたち」で昨年の本屋大賞に輝いた町田そのこさんの受賞後第一作。幼い頃に母に捨てられたと思い、心に傷を抱えながら生きてきた女性が、思いがけず母と再会し、ともに暮らすことになる。

「夜が明ける」(新潮社)

 直木賞作家、西加奈子さんの長編小説。高校時代から33歳になるまでの男同士の友情と生き様を描く。母親のネグレクトにあう吃音(きつおん)の「アキ」と「俺」、就職氷河期世代の彼らに、社会は残酷な現実を突きつけてくる。

「六人の嘘つきな大学生」(KADOKAWA)

 伏線回収の手つきに定評のある新鋭・浅倉秋成さんによる青春本格ミステリー。6人の就活生が一つの内定枠をめぐり、密室で究極の心理戦を繰り広げる。