トンガ産のカボチャ、火山灰で「全滅のおそれ」 SNSで応援の輪

ジャカルタ=半田尚子
[PR]

 海底火山の大規模噴火が起きたトンガで、農地に火山灰が降り積もり、特産のカボチャが壊滅的な被害を受けるおそれが出ている。トンガで栽培されているカボチャは日本から渡った品種で、日本向けに「里帰り出荷」されてきた。SNSではトンガ産カボチャを買って応援しようと呼びかける投稿が拡散している。

 「トンガの対日貿易黒字はカボチャが支えているといっても過言ではないので、もしトンガのカボチャ見つけたら買ってみてください!」。18日、野菜販売会社の男性がツイッターに投稿すると、20日夕時点で5万4千件超の「いいね」が付いた。

 トンガで日本向けのカボチャ栽培が始まったのは1975年ごろ。種は日本からニュージーランドを経由して現地に渡った。財務省貿易統計によると、日本が輸入したトンガ産カボチャは2019年に約324トン。ニュージーランド産やメキシコ産などに次いで5番目に多い。1980~90年代には年約1万トンが日本向けに出荷されていたという。

 トンガに栽培法を伝えた近畿大学社会連携推進センターの田中尚道教授によると、トンガでは当初、一つの穴に種を四つ入れるニュージーランド式の栽培が主流だった。ただ、実がなりすぎて品質が悪かったため、90年以降に田中教授が一つの穴に種を一つ入れる日本式を伝え、品質を安定させたという。

 首都ヌクアロファ近郊には多くのカボチャ畑が広がっているが、田中教授は「火山灰は作物を枯らす酸性。長期間灰をかぶると腐ってしまう。カボチャは全滅するおそれがある」と心配する。

 主食のタロイモやキャッサバなどへの影響も懸念されている。(ジャカルタ=半田尚子)