被災のトンガから届いた写真 その後、「既読」マークはつかないまま

佐藤達弥
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 海底火山の噴火が起きた南太平洋トンガ諸島から20日、同国と交流のある高知県庁の職員に現地の写真が届いた。職員は2019年に日本で開かれたラグビーワールドカップで、トンガ代表を県内での事前合宿に誘致した担当者。当時知り合った多くの人と連絡が取れず、安否を気遣っている。

 高知県庁スポーツ課主幹の林直人さん(40)は20日朝に起きると、トンガの首都ヌクアロファでラジオ局を運営するメリエラウ・マヌさんからSNSのメッセージが届いているのに気づき、やり取りをした。

 「大丈夫か?」

 「友達も家族も大丈夫」 「水は?」

 「まあ、大丈夫」

 「ネットは?」

 「まだつながらない。(このやりとりは)衛星回線を使ってるんだ」

 首都があるトンガタプ島とは別のハーパイ、エウアといった島々がやられている、とのメッセージも送られてきたという。林さんはその後、別のメッセージを送ったが、衛星回線を使えなくなったのか、相手が読んだことを示す「既読」のマークはつかないままだという。

 やりとりの中で、マヌさんから何枚かの写真が送られてきた。林さんが訪れたことがあるマヌさんの自宅周辺の様子だった。

 林さんは19年のワールドカップの事前合宿を県内に誘致するため、7回ほど現地を訪れたという。同年9月に高知市内で実現した事前合宿に合わせ、マヌさんは来日。高知から母国に向け、選手たちの活動をラジオで中継していたという。

 トンガのラグビー代表コーチ、五輪協会の幹部、内務省の幹部……。火山の噴火後、林さんは誘致活動で知り合った友人ら6人ほどに「大丈夫か」とSNSのメッセージを送った。いずれも既読マークはつかないままで、返信があったのはマヌさんだけだ。

 「トンガの人たちは本当にフレンドリーで、現地でよくしてもらった。とにかく、みんな無事でいてほしい」(佐藤達弥)