プラモデル、コロナ禍でブーム再燃 「ガンプラ」は海外へ

田中奏子
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 プラモデルブームが再燃している。これまでは40~50代の男性がメイン層だったが、コロナ禍による「巣ごもり需要」で、子どもなど新たな層にも広がっている。

 国内のプラモデル市場は、ガンダムプラモデルがブームとなった1980年代後半に最盛期を迎え、近年はその半分ほどの規模で推移していたが、ここ数年で盛り返しを見せている。矢野経済研究所によると、プラモデルの国内出荷額は2020年度、前年度比31%増の383億円。21年度はさらに伸び、450億円に達する見込みだ。

 コロナ禍を機に、家の中でできる新しい趣味として始めたり、以前親しんでいて再び挑戦したりする人が増えた。親子で一緒につくるという人も多いという。

 プラモデルといえば、ニッパーややすりで丁寧に部品を外し、最後は塗料で着色するなど、始めるにはハードルが高いイメージだ。各メーカーは、新たなユーザーの獲得につなげようと、子どもや初心者でも始めやすいように工夫をこらしている。

 車やバイクのプラモデルを販売する青島文化教材社(静岡市)では、塗料や接着剤が不要で30分ほどで組み立てができる「ザ・スナップキット」の売れ行きが好調だ。17年に発売し、ランボルギーニのアヴェンタドールSやスズキのジムニーなど、現在は13車種のラインアップをそろえる。21年の販売数は19年の2倍に伸びた。値段も税込み1650円とお手頃で、親子に人気という。

 ガンプラなどを手がけるバンダイスピリッツ(東京都)でも、パズル感覚で3歳からでも簡単に組み立てできる「エントリーグレード」シリーズがよく売れている。

 20年に発売40周年を迎えた主力のガンプラの売り上げも年々増え、20年5月に累計出荷数は7億個を突破した。14年ごろからは本格的に海外で売り出し、出荷数に占める海外比率は5割に上る。10年ほど前からはガンプラ以外のキャラクター商品も増やし、「ポケットモンスター」や「鬼滅の刃」などのプラモデルをそろえ、アニメのファンに手にとってもらう狙いだ。(田中奏子)

 〈メモ〉 バンダイスピリッツのエントリーグレードから、ガンダムシリーズ第一弾として昨年5月に発売された「1/144 RX―78―2 ガンダム」。工具不要の組み立てやすさと完成度の高さを両立させた「次世代のガンプラ」をうたう。税込み770円。

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    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2022年1月23日21時9分 投稿

    【視点】■そして、ガンプラは「盆栽」となった  学生、労働者、市民諸君!大阪経済部のエース、田中奏子が実に丁寧な取材でプラモデルブームを捉えている。バンダイスピリッツや田宮模型を最初に取り上げるのではなく、文中に最初に出てくる模型メーカーが青島文