維新、首相も立憲も批判 参院選視野に独自色鮮明に

維新

小手川太朗
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 衆院選で躍進した日本維新の会が、与野党から距離を置く独自の立ち位置を鮮明にしている。国会論戦では、自民党を率いる岸田文雄首相との対決姿勢を強調する一方、野党第1党の立憲民主党も批判。今夏の参院選をにらみ、両党に不満を抱える国民からの支持を集めたいとの狙いがある。

 20日午後、衆院代表質問。維新の馬場伸幸共同代表は「(自民の)総裁任期中に憲法改正との約束は揺るがないか」と首相に迫った。「申し上げることは控える」と、首相は紙を読んだ。馬場氏は中国を念頭にした人権侵害への非難決議案もあげて「与党のお粗末な対応で採択されない。指導力を発揮する考えはないのか」。

 維新はこれまで、政権との関係について「是々非々」の立場を自任してきた。だが、距離が近い安倍晋三元首相、菅義偉前首相が退き、改憲や対中への姿勢が首相は異なるとも見られるなかで姿勢を一変。次々と首相に「踏み絵」を迫り、自民支持層の引きはがしへ攻勢を強めている。

 維新の矛先は野党にも向かう。代表質問で馬場氏は、月100万円の文書通信交通滞在費(文通費)について、「自民と立憲の事実上の『談合』で(抜本改革が)先送りされた」と語気を強めた。参院選を足がかりに野党第1党を狙う維新としては、立憲はライバル関係となる。

 代表質問後、立憲側から「談合」は事実とは異なるとして「こういう質問の仕方は改めるべきだ」(青柳陽一郎衆院議員)との批判があがるなか、馬場氏は記者団に語った。「与党にも野党にも言うことを言う。これが是々非々の政治だ」(小手川太朗)

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    曽我豪
    (朝日新聞編集委員=政党政治、教育改革)
    2022年1月22日10時9分 投稿

    【視点】維新の意思は意思として、結果的に野党勢力が多党化の傾向を強めるか、あるいは結集軸が保守寄りに振れるか、のどちらかに進む可能性が高まります。 連合が支持政党を明記せず共産党との共闘候補を推薦しない方針となったことも、この潮流を後押しするかも