民間機の強制着陸事件、ベラルーシ当局者4人を起訴 米司法省が発表

ニューヨーク=藤原学思
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 ベラルーシ当局が昨年5月、民間機を緊急着陸させて反体制派のジャーナリストを拘束した問題で、米ニューヨークの大陪審は20日、ベラルーシ政府の当局者4人をハイジャックの共謀罪で起訴した。司法省が発表した。

 この問題は昨年5月23日に発生した。ギリシャ発、リトアニア行きのライアンエア機がベラルーシの領空を飛行中、ベラルーシ当局の指示で進路を変更させられた上で、強制的に着陸させられた。その後、機内にいた同国の反体制派メディアの元編集長とその恋人が身柄を拘束された。

 発表によると、4人はベラルーシの治安当局の職員と、航空当局の高官。「機内に爆弾がある」という虚偽の情報を流し、乗員・乗客132人の命を危険にさらしたとされる。乗客らに米国人4人が含まれており、訴追に踏み切った。

 実際には爆弾はなく、起訴状によると、「ベラルーシ政府の当局者が脅迫をでっち上げた」。被告の1人は情報の出どころを尋ねたパイロットに「脅迫メールが空港に届いた」と伝えていたが、そのメールも計画の一環として捏造(ねつぞう)されたものだったという。

 この事件は「国家によるハイジャック」として欧州連合(EU)や欧米諸国が一斉に非難。ベラルーシのルカシェンコ政権に対する経済制裁が強化されるきっかけにもなった。発表によると、事件は米連邦捜査局(FBI)が中心になって調べ、ポーランド、リトアニアの治安当局からも捜査の支援を得たという。(ニューヨーク=藤原学思