統計不正問題、国交省が次官ら10人を処分 国交相は給与を自主返納

国交省の統計書き換え問題

山本孝興、磯部征紀
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 国土交通省が基幹統計「建設工事受注動態統計」を書き換えて二重計上していた問題で、同省は21日、事務方トップの山田邦博・事務次官や当時の幹部ら計10人を処分した。同省は検証チームなどを設け、再発防止策や書き換えられたデータの復元方法を検討する。今後、処分の対象が広がる可能性がある。

 斉藤鉄夫・国交相は「国の統計の信頼性を損なった責任を痛感している」と述べ、自身や副大臣、政務官計6人の就任時から4カ月分の給与などを自主返納すると説明した。

 10人のうち8人は統計部門トップの政策立案総括審議官や建設経済統計調査室長など歴代の担当幹部や管理職ら。7人を1~3カ月の減給・減給相当(10%)と戒告の懲戒処分にし、1人を訓告とした。山田次官と石田優・国交審議官も統計の信頼性を損なったとして訓告とした。

 今回の処分は、第三者による検証委員会の報告書で特に厳しく指摘された二重計上に関わった幹部らの責任を重視。2019年12月までに二重計上を認識しながらも、不正な調査結果を公表し続けた当時の政総審議官と元室長を、最も重い減給3カ月とした。元審議官は退職しており、相当額の自主返納を求める。

 さらに、問題を引き継ぎながら改善しなかった後任の横田正文・元審議官を減給2カ月。19年1月にあった基幹統計の一斉点検で二重計上を報告しなかった前任の青柳一郎・元審議官と、20年1月に本省での書き換え開始を判断した橋本亮二・元担当課長を減給1カ月とした。会計検査院総務省に明確に問題を説明しなかった元室長も減給1カ月とした。

 同省が20日付で省内に設置した検証チームでは、20年1月以降も一部の自治体で続いた書き換え問題などについても検証を進め、関係者の処分を検討する。(山本孝興、磯部征紀)