「全面戦争の時代に戻ってしまう」ウクライナ情勢、米国務長官が警告

ワシントン=高野遼
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 米国のブリンケン国務長官は20日、ベルリンを訪問し、フランスドイツ、英国の外相と会談した。緊張が続くウクライナ情勢をめぐり、ロシアの軍事侵攻を抑止するための結束を確認し、「ロシア軍が少しでも国境を越えて攻撃すれば、厳しく団結した対応をとる」と改めて警告した。

 ブリンケン氏は、戦後の平和を守ってきたのは、武力による国境線の変更禁止という原則だと強調。ロシアに原則違反を許せば、「全面戦争の脅威があった時代に戻ってしまう」と述べた。「これは二国間の争いを超えた意味を持ち、世界的な影響を及ぼす危機だ」と深刻さを訴えた。

 ロシアのプーチン大統領の意図について、ブリンケン氏は「軍事侵攻に向けた下準備をしている」と述べた。過去のプーチン氏の発言から「彼はウクライナを主権国家だと考えていない」と指摘し、ロシアはウクライナを自国の一部とみて軍事侵攻に出る可能性があるとの見方を示した。

 ブリンケン氏は21日、ジュネーブでロシアのラブロフ外相と会談する。だが、「まさか明日のジュネーブで解決できるとは期待していない」として、緊張緩和への道のりは容易ではないとの認識を明かした。(ワシントン=高野遼)