連載「それでも、あなたを」 インド編②
【インド編①】5年ぶりの電話で求婚 迫る兄たちの復讐、私が頼った身分違いの彼は
インドの上位カーストの家に生まれたラタは、兄たちが決める相手と結婚することを恐れて、身分こそ違えど親身に接してくれたブラハマナンドに求婚して駆け落ちします。兄たちは「一族の恥」としてラタたちを探し、復讐しようとします。
兄たちは、2人を探し出す一方で、「ブラハマナンドが妹のラタを強引に連れ去った」というストーリーをでっち上げた。
誘拐や強制結婚、レイプ……。多くのぬれぎぬをブラハマナンドに着せた被害届を警察に提出した。
ブラハマナンドの母親や兄弟ら一族28人のことも共犯として訴えた。
地元の有力な地主だったラタの一族は警察に影響力があった。ブラハマナンドの高齢の母親や親戚らは警察に拘束されたり、拷問されたりした。
ニューデリーで結婚したラタとブラハマナンドは、さらに人の少ないヒマラヤの山岳部を目指した。
「死ぬときは、闘う時」 自決を拒んだ彼女の誇り
逃亡中に借りたのは、2人がようやく横になれるくらいの小さなアパートの部屋。ベッドはなく、コンクリートの硬い床の上に寝た。
ブラハマナンドはそのころ…
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