「衝撃受けた」 ウィシュマさんの監視カメラ映像見た議員らが報告

編集委員・北野隆一
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 スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが収容中に死亡した問題で、出入国在留管理庁が昨年末に開示した監視カメラ映像を見た野党議員らが21日、国会内で開かれた議員懇談会で内容を報告した。衆院法務委員会野党筆頭理事の階猛衆院議員(立憲民主党)は「ビデオは入管の報告書の内容と大きくずれている。報告書は実態を隠していると思う」と語った。

 入管庁は昨年2月22日からウィシュマさんが死亡した3月6日までの13日間の映像を6時間半に編集。昨年12月24日に衆院、27日に参院の法務委に開示した。

 階氏によると2月24日午前4時すぎ、ウィシュマさんはうなり声を何度も発し、「担当さん」とインターホンで職員を呼び「口から血、鼻から血」「私、死ぬ」と苦しそうに訴えた。すると職員が来て背中をさすり「あと4時間、朝まで我慢して」と伝え、部屋を出て行ったという。

 階氏は「断末魔のような声。見ず知らずの人でも助けようとする状況なのに、職員が何も対応しないことに衝撃を受けた。ウィシュマさんは『この人たちには何を言っても無駄だ』と思い、生きる気力を失ったように見えた」と語った。

 医師でもある米山隆一衆院議員(無所属)は「明らかに体調が悪いウィシュマさんに対し、職員や看護師が明るく『平気、平気』『大丈夫』と言うのに違和感があった。不調を訴える人を放置することは、医療機関や介護施設ではあり得ない。職員に『入管施設では外国人は別だ』という考えがあるのなら、根本的に改めるべきだ」と話した。

 ウィシュマさんの妹ポールニマさん(27)は「姉は苦しみ、『病院に連れて行って』と何度も訴えたのに無視された。こういうことが二度と外国人に起きないよう、入管の制度を変えてほしい」と訴えた。(編集委員・北野隆一