受け取りためらったコロナ時短協力金 ラーメン店主の使い道は
西村奈緒美
大鍋で湯をわかし、チャーシューを切って、米をとぐ。その合間に脳裏をよぎるのは、遊園地にいるであろう子どもたち。みんな、楽しんでるかな――。
新潟県阿賀野市の遊園地「サントピアワールド」から車で10分ほどのラーメン店。店主の五十嵐正人さん(49)が、新型コロナウイルス対策で営業時間の短縮を求められたのは昨年9月のこと。閉店時刻を2週間、1時間前倒しすることを余儀なくされた。
後日、協力金として、35万円が振り込まれると連絡があった。売り上げは下がったけど、そこまで影響は受けていないのにな。お金を受け取ることに、どこかためらいを感じていた。
「こんなときこそ、子どもが思いっきり遊べる場所があったら」。常連客のサントピアワールドの高橋修園長(65)に「遊園地に招待したいんですよね」と相談すると、高橋園長は「お昼ごはんも付けよう」。
話はとんとん拍子で進む。協…