森村泰昌、人間やめます 桐竹勘十郎とタッグ「人間浄瑠璃」に挑戦
田中ゑれ奈
森村泰昌がついに「人間」をやめる? 名画や女優、歴史的人物に扮するセルフポートレートで世間を驚かせてきた現代美術家が次に企てるのは、人形浄瑠璃ならぬ「人間浄瑠璃」。文楽・人形遣いの人間国宝・桐竹勘十郎とタッグを組み、前代未聞の創作劇に挑む。
演目は、森村がオリジナルの床本を書き下ろした「新・鏡影綺譚(きょうえいきたん)」。1987年に先代勘十郎の追善公演として上演された、オペラ「ホフマン物語」を下敷きとする「鏡影綺譚」から想を得た。巨大な鏡が彼我を隔てる幻想的な世界を舞台に、人形となった森村を、勘十郎が遣う。作曲と三味線は鶴澤清介、語りは竹本織太夫がつとめる。
今月12日に大阪市であった制作発表で「最初は話のネタとして『人間浄瑠璃』という言葉が浮かんだ」と森村。「後で考えると、意外と大事なことが含まれている気がした」と話す。
「人間ってのは自由意思で行…