誕生日の夜は誰とも喋らずに 人生の入り口に立って見るゆめ

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平民金子
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 「少しくらいのいたずらはしたってええんやで」と私が子に言うと「道路に飛び出すとか?」と返ってきて「それはいたずらちゃうな。死ぬってわかる?」と聞くと「おばけになること」と答える。「おばけになるのはいや?」と聞くと「ちょっとだけならいい」と子は答え、「ちょっとならええんや」と言うと「気絶くらいなら」と答える。「死ぬと気絶はちゃうで」と言うと「どっちもしばらく何かができなくなることじゃないの?」と子は言った。

 1994年の年末に大阪から徒歩でどこまで行けるか挑戦しようと家を出たが、冬の野宿があまりにつらく広島に入った所で挫折した。年が明けて家が大きく揺れニュース速報を見てそのまま自転車で神戸方面に向かった時、少し前まで夜中にもたれ、寝床にしていた高速道路の柱が折れ曲がっている風景にひるんだ。

 1995年に中上健次の小説…

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