米FRBがデジタル通貨の導入是非検討へ、基軸通貨国のジレンマとは

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ワシントン=青山直篤、北京=西山明宏 和気真也=ロンドン、徳島慎也、稲垣千駿
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 米連邦準備制度理事会(FRB)は20日、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)に関する初の報告書を公表し、今後、導入の是非について検討を本格化させる。先行する中国や民間の動きを意識したものだ。ただ、通貨のデジタル化には課題も多く、世界の中央銀行の間にどこまで広がるかはわからない。

 「多くの外国や(欧州連合のような)通貨同盟が(ドルに先行して)CBDCを導入してしまった未来を想像し、意味を考える必要がある」

 FRBは今回の報告書の意義をそんな言葉で表現したが、内容は基本的な論点整理にとどめた。米ドルはすでに世界の基軸通貨としての覇権を保ち、デジタル通貨に乗り出す誘因が中国ほど強くないことがある。報告書ではむしろ、引き出しがしやすいCBDCの導入でドルの「取り付け」が起きる恐れなど、導入のリスクを明記。FRBが導入に前向きだ、という印象を与えることは避けた。

 民主主義を掲げる覇権国家と…

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    吉岡桂子
    (朝日新聞編集委員=中国など国際関係)
    2022年1月22日12時35分 投稿

    【視点】国際通貨の秩序の行方は、国家対国家の対立軸だけではなく、国家対民間の対立軸をクロスして見ていく必要があると思います。中国が「デジタル人民元」の実装で先行していることがドル覇権の国際通貨の秩序を一足飛びに変えると考えている専門家の話はほとんど