秋田県の横手市観光協会は20日、小正月の伝統行事「かまくら」(2月15、16日)の観光客向け会場設置の中止を決めた。2年ぶりの観光客受け入れをめざしていたが、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大に対応した。
市観光協会によると、中止するのは会場設置の他に蛇の崎川原でのミニかまくら、雄物川町での撮影会など。観光客向け会場としていた市役所前と横手公園にはかまくらを造るが、市役所前は6基から4基へ、横手公園は5基から2基へ数を減らす。
協会は当初、コロナに対する県の警戒レベルが3以上で中止を検討する考えだった。現在のレベルは県北部の能代保健所管内のみ「3」でその他は「2」だが、20日夜の雪まつり委員会で、「現在の感染者数はレベル3に相当する」などの意見があり、判断した。また、関わる児童生徒の関係者からは心配する声があったという。体験行事は即日完売するほど好調な滑り出しだった。
会場では18日にかまくら造りがスタートしたばかりで、2年続けての観光客受け入れ中止に、市観光協会の打川敦会長は「あまりにも急激な広がりだった。実施したかったが残念だ。町内会や学校でのかまくら造りなど伝統を引き継ぐことに力を注ぎたい」と話した。(山谷勉)

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