高齢女性が行方不明 捜索2時間、初出動の嘱託警察犬が示した先に

寺島笑花
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 行方不明になった高齢女性を発見したとして山口南署は21日、嘱託警察犬のアイオロス号とミリー号、飼い主の河本久美子さん(44)に感謝状を贈った。今年1月に嘱託を受けたアイオロス号は初出動でのお手柄。ミリー号が感謝状を受けるのは3回目だ。

 警察が高齢女性の家族から通報を受けたのは今月9日。要請を受け、アイオロス号とミリー号も同日午前10時ごろから捜索に加わった。女性が使っている枕カバーや衣類の匂いを頼りに、まずはミリー号が、続いて交代したアイオロス号が捜した。

 しかし、なかなか手がかりがない。開始から約2時間後、2頭にも疲れが見え始めて「そろそろ終えようか」という時だった。アイオロス号がふと鼻を上げたことに河本さんが気づいた。周囲を見回すと、近くの空き家の2階に人影が見えた。行方不明になっていた高齢者だった。「最後まで犬の動きを見逃さなくて良かった。女性が無事でほっとしました」

 嘱託警察犬は民間で飼育されている警察犬で、年に1度の審査に合格する必要がある。2018年から嘱託を受けている8歳のミリー号は臆病だが一生懸命で真面目。1歳7カ月のアイオロス号は子どもっぽいがマイペースな性格という。

 河本さんは散歩中、匂いで落ちている物を捜させたり、壁の向こう側にいる人の気配に気づいたら褒めたりしながら指導を続け、いまはこの2頭を含む4頭の嘱託警察犬を飼育する。

 県警鑑識課によると、県内の嘱託警察犬は現在30頭。21年は犯罪捜査で1回、行方不明者捜索で30回出動した。(寺島笑花)