東大寺の修二会、3月12日のお松明は非公開 二月堂は入れず

米田千佐子
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 今年で1271回目を迎える修二会(しゅにえ、お水取り)について奈良市東大寺は21日、新型コロナウイルス対策を発表した。荘厳な光景で知られる「お松明(たいまつ)」(3月1~14日)は12日を非公開とし、そのほかは人数制限する。僧侶が祈りを捧げる二月堂(国宝)には入れない。ただ、今後の感染状況によっては対応が変わることもあるという。

 お水取りで知られる修二会は、二月堂の本尊の十一面観音に日頃の過ちを懺悔(さんげ)し、五穀豊穣(ほうじょう)や天下太平を願う悔過(けか)法要だ。奈良時代に大仏が開眼した年と同じ752年に始まり、途切れることなく続いている。

 2月20日から、練行衆(れんぎょうしゅう)と呼ばれる11人の僧侶や補佐役らが合宿生活を送る。3月1日から本行に入り、練行衆が二月堂で1日6度の祈りを繰り返す。15日未明に満行を迎える。

 お松明は本行の1~14日の夜にある。二月堂に上がる練行衆の足元を照らす道明かりだ。籠(かご)松明が登場する12日にはひときわ大きな多くの参拝者が訪れる。

 昨年は12~14日を非公開としたが、今年は12日だけにする。午後5時以降、二月堂の周辺にとどまることはできない。代わりに12日のみ奈良市内の施設でNHKが昨年に撮った映像を流す予定だ。詳細が決まり次第、東大寺のウェブサイトで伝える。

 12日のほかは、二月堂周辺の芝生や広場に入れるが、参拝者が一定数を超えたら第2拝観所に誘導する。状況に応じて、第2拝観所にも入れなくなる。具体的な人数は、今後の感染状況や行政のガイドラインに沿って決める。

 昨年に続き、二月堂には全期間、入れない。11人の練行衆は昨年と同じく、合宿生活が始まる2週間前の2月6日から自坊やホテルで隔離生活を送る。抗原検査などで陰性が確認された状態で合宿生活に入る。

 東大寺の森本公穣(こうじょう)・庶務執事によると、昨秋から産業医や県立医科大学の医師の助言を受け、検討してきた。森本さんは「修二会をやめるという選択肢はない。今回は、いまの時点の対策を告知したが、3月には状況が変わっているかもしれない。変更があれば、東大寺の公式サイトでお知らせします」と話した。(米田千佐子)