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「救急搬送困難」埼玉で過去最悪の週727件 約4時間かかる事例も

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 新型コロナウイルスの感染者の急増のあおりで、コロナ以外の患者の救急搬送に支障がでている。受け入れ先の病院がなかなか見つからない「救急搬送困難事案」が、埼玉県内では10~16日の1週間で727件と過去最悪の事態になっている。(岡本進)

 消防庁は救急搬送困難事案を、救急隊による「医療機関への受け入れ照会回数4回以上」かつ「現場滞在時間30分以上」と定義している。県消防課は、県内にある27の消防局・消防本部の救急搬送状況が記録されている救急医療情報システムをもとに、速報値として同事案の1週間ごとの件数を公表している。

 これまではコロナ患者が増えた第3波のさなかの昨年1月11~17日の473件が最多だった。第5波中の昨年8月16~22日に466件まで増えたが、その後は減少傾向で主に200件台を推移していた。しかし第6波が始まると、1月3~9日の520件から過去最悪を更新している。

 県消防課によると、今月に入り、救急隊が医療機関に患者の搬送照会を30回断られ、運べたのは約4時間後という事例もあった。午前11時50分から照会が始まり、運べたのは午後4時8分だった。受け入れできない理由の半分は担当科の病床が「満床」で、他は「処置困難」「専門外」だった。搬送できずに重症化して亡くなった事案はないという。

 地域別に見ると、特に増えているのが、さいたま市川口市だ。1月10~16日にさいたま市は158件、川口市は96件に上った。

 入院や手術の必要な重症患者に対応する二次救急と、救命救急センターを持ち重篤患者に対応する三次救急を担う、さいたま市立病院も深刻だ。1月7~20日の2週間では、二次救急で照会があった391件のうち、受け入れたのは162件。三次救急では66件中、受け入れは48件だった。コロナ患者の受け入れの影響で一般病床が制限され、通常時よりも受け入れにくい状況にあるという。

 県医療整備課の担当者は「すぐにできる対応策もなく難しい状況だ」と話す。

病床数引き上げ、一般病床にしわ寄せ

 重篤患者に対応する三次救急…

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