プラットフォーマーに罰金6%? 欧州が踏み出した「制御」の一歩

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ブリュッセル=青田秀樹、ロンドン=和気真也 五十嵐大介=サンフランシスコ、江口悟
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 「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業の規制へ、欧州連合(EU)が取り組みを急いでいる。グーグルやメタ(旧フェイスブック)などのネット事業者らに、違法コンテンツの排除や広告の適正な表示を義務づける法案を、欧州議会が可決した。暮らしの隅々に行き渡る巨大企業のサービスは、個人情報の保護や言論など民主主義のありようにも響くとみて制御に乗り出す。

 欧州議会が20日に可決した「デジタルサービス法(DSA)案」はプラットフォーム企業に対し、児童ポルノや差別、デマ、ヘイトスピーチなどを含んだ違法コンテンツの排除や差し止めを厳しく義務づける。

 広告表示のルールも厳しくする。ターゲット広告のために利用者のデータや閲覧履歴などが使われるのを簡単に拒める仕組みの提供や、子どもをターゲット広告の対象にしないことなどを規定。利用者に意図しないサービス契約や物品購入を巧みに促すサイトの設計も禁止する。

 企業は違反すれば、最大で世界売上高の6%の罰金が科される。今後、EU加盟国でつくる理事会との協議を経て成立に向かう。EUは、他国のモデルにもなりうるとみており、巨大IT企業の規制づくりをリードしたい考えだ。

 議会での議論を主導したデンマークのクリステル・シャルデモーゼ議員は可決後、「オンラインプラットフォームは生活の中で重要性を増したが、新たな可能性だけでなくリスクももたらした」と指摘し、「オフラインで違法なものはオンラインでも違法だとはっきりさせるのは、我々の義務だ」と述べた。

 DSAは、EUの行政を担う…

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    吉岡桂子
    (朝日新聞編集委員=中国など国際関係)
    2022年1月23日18時58分 投稿

    【視点】欧州が動いた。「欧州は危機によって形成され、危機に対する解決策の積み重ねとして構築されていく」。「欧州統合の父」と呼ばれる政治家・実業家のジャン・モネ氏のあまりに有名な言葉を、ここでも思い出してしまいました。社会のデジタル化への対応は世界中