瀬戸内市で刀剣の吉凶占う「剣相」の歴史紹介

雨宮徹
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 【岡山】手相や人相のように刀剣の模様や傷痕から吉凶を占う「剣相」の歴史を伝える企画が瀬戸内市長船町長船の備前長船刀剣博物館で開かれている。時代により何を吉凶と捉えたかは様々で、実物の刀剣や古文書など44点の展示を通じ変遷をたどれる。3月27日まで。

 剣相を占う風習は鎌倉時代からあったとされ、室町時代末期に書かれた「長享銘盡(ちょうきょうめいづくし)」という書物が、確認できる最古の資料になる。この書物では刀身を先端から12分割し、どの場所に傷があるかで災いを暗示したり、刀剣を火、土、木、金、水の五つの属性に分類し、持ち主との相性の善しあしを示したりしている。

 剣相は、その刀剣が製造され始めた日や完成した日、銘に刻まれた文字から縁起の善しあしを占うこともあった。江戸時代に入ると、戸次(べっき)流や宇佐流、小笠原流といった九つの流派が現れ、それぞれが独自の解釈を披露したという。戸次流の書物で刀身の傷痕を何かの生き物のように見立てた絵図も紹介されている。

 一方、江戸時代の武家、公家、豪商、刀匠、研究家が剣相をどう考えていたかを古文書から知るコーナーもある。武家は「剣相家」を家に招いて占いをさせていたが、刀匠は「剣相は求める人の心による」と冷静な反応を示している。学芸員の志部良子さんは「占いをとても大切にしている人と、吉凶とは関係がないという色々な立場の人がいて、現代に近い感覚だったと思います」と話す。

 開館は午前9時~午後5時(入場は午後4時半)。月曜休館。新型コロナウイルスの感染状況に伴って急きょ休館することがあるので、公式ホームページ(https://www.city.setouchi.lg.jp/site/token/別ウインドウで開きます)などで確認が必要。(雨宮徹)