中世日本を知る手がかり身近に 重文「東寺文書」ウェブサイトで公開

大貫聡子
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 国の重要文化財滋賀県琵琶湖博物館(草津市)が所蔵する古文書「東寺文書(もんじょ)」がデジタル化され、東京大学史料編纂(へんさん)所のホームページで閲覧できるようになった。

 東寺文書は、東寺(京都市)に伝えられた3万点を超える古文書群。東寺が所有していた荘園の帳簿や、僧侶たちの会議の議事録など、中世の日本を知るうえで大きな手がかりになる記録だという。

 琵琶湖博物館が所蔵するのは、そのうち平安時代から江戸時代に書かれた107点。御上(みかみ)神社(野洲市)の社家に伝わったが、1996年に県の所有となった。多くが、裏に和紙を貼って丈夫にする「裏打ち」がされていないため、書かれた当時のままの状態で残されている。

 これまでは琵琶湖博物館などで展示された時や、学術目的で使用する場合のみ閲覧が可能だったが、ウェブ公開されたことで、誰でも目録や画像のほか、翻刻(現代文に活字化したもの)も見ることができる。

 同館専門学芸員の橋本道範さんは「東寺文書は日本中世史のもっとも基本となる史料。一般の人や海外の研究者もかんたんにアクセスできるようになり、さらなる日本中世史研究の発展につながる」と期待を寄せる。

 一連の史料はホームページ(https://wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/別ウインドウで開きます)から「日本古文書ユニオンカタログ」を選択し、「琵琶湖博物館」などのキーワードで検索する。(大貫聡子)