健康に良いのに「じゃまもく」と呼ばれ…高校生がアカモク調べ商品に

玉木祥子
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 船のスクリューに絡まるなど漁師から厄介者扱いされている海藻「アカモク」の実態調査や商品開発に取り組んだ静岡県の焼津水産高校の生徒3人が、昨年12月に開かれた「第30回全国水産・海洋系高校生徒研究発表大会」(全国水産高等学校長協会主催)で最優秀賞を受賞した。同校としては8年ぶりの受賞だ。

 アカモクには美容や健康に良い成分が含まれており、スーパーフードとして注目されている。しかし、県産アカモクの食用化は進んでおらず、漁師からは「じゃまもく」と嫌われている。

 「未利用となっている県産アカモクの魅力を伝えたい」。商品化を目標に掲げ、同校の海洋科学科開発類型の生徒たちは静岡市の用宗海岸のアカモクについて研究を始めた。昨年4月からは、研究を引き継いだ福水海さん(3年)、服部佑貴海(ゆきあ)さん(同)、佐藤涼平さん(同)が、授業で学んだダイビングやパドルで水面をこぐSUP(サップ)で、アカモクの繁茂状態を調べた。その結果、収穫時期は見た目や食感が良い3月が最適だと分かった。

 3人は試行錯誤を繰り返し、収穫した用宗産アカモクを使った「美味SEA(おいしー)★バーガー」を考案。細かく刻んだアカモクの混ぜごはんに、焼津産カツオのハンバーグを挟んだライスバーガーだ。

「海の宝を守っていきたい」

 地元食材をいかしたメニューをテーマに高校生が腕をふるう「第10回ご当地!絶品うまいもん甲子園」(全国食の甲子園協会主催)に応募。書類選考を通過し、地方大会を勝ち抜いて、11月の全国大会に出場した。福水さんは「全国大会に出た水産高校は本校のみだったので、全国の水産高校代表として、海洋環境の保全もアピールした」と振り返る。

 商品化も決まった。スーパー「しずてつストア」での販売に向けて協議を進めているという。服部さんは「商品を考えるのは大変だったが、名前の通りおいしいものができた。地域のブランド商品になれば」と期待を込める。

 3人は7日に県庁を訪れ、木苗直秀教育長に受賞を報告。卒業後は地元の漁協に就職する佐藤さんは「地域の水産業を支える一員として、海の宝を守っていきたい」と話した。(玉木祥子)