ソフトウェア開発で偽装請負の疑い 「デジタル化の障壁」との指摘も

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橋本拓樹、山本恭介
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 ソフトウェアの開発に取り入れられ始めた働き方が法律違反にあたりかねない、との懸念が広がっている。社会経済の迅速なデジタル化を進めていくうえで障壁になるとの指摘も出ており、国は対応を急ぐ。(橋本拓樹、山本恭介)

 ソフトウェアやシステムなどの開発にあたって、最小限の機能を持たせたものを実際に使い、反応や不具合を確認しながら、機能の追加や改善を繰り返していく。近年、主流になりつつあるそんな手法は「アジャイル開発」と呼ばれる。

 詳細な設計やテストを済ませた上で使い始める「ウォーターフォール開発」に比べて開発期間を短くすることができ、柔軟な対応もしやすいと言われる。独立行政法人の情報処理推進機構の調査によると、回答した日本企業の2割近くがアジャイル開発を取り入れているという。

 課題として指摘されているのは、労働者派遣法が禁じる「偽装請負」にあたると判断されかねない点だ。

 労働者の派遣をめぐっては労働者保護の責任は、派遣先と派遣元が分担する。危険防止などの責任は派遣先に、健康保険や厚生年金保険への加入や労災の補償といった責任は派遣元にある。

 実質的には労働者派遣なのに請負契約を装う「偽装請負」では、こうした責任があいまいになる。2006年ごろから製造業などの現場で続々と発覚し、社会問題になった。

 その「偽装請負」が、なぜ今、システム開発で疑われているのか。

 システム開発でも、従来型の…

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