「志はあるのに…」芸大卒の苦難 5人がたどりついた創作の場

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松永佳伸
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 芸術系の大学を卒業したものの、すぐにアーティストとして生活できるわけでもない。経済的な負担を抑えながら、何とか創作活動に打ち込めないか――。

 そんな思いを抱えた女性5人が岐阜市の中心部に共同のアトリエを開いた。

 物件を借りるには、芸術家ならではの「壁」もある。幸運が重なって手にした創作の場だ。

 「志のある作家が制作場所に困らずに済むような場所を残し続けたい」。そんな思いで、切磋琢磨(せっさたくま)を続けている。

 岐阜市中心部の柳ケ瀬かいわいにある美殿町商店街。陶磁器店の3階にあった殺風景な空き倉庫が昨年11月、アトリエに生まれ変わった。

 「アートスタジオ Pomino(ポミノ)」

 青森県出身で名古屋芸術大学大学院を修了した工藤千紘さん(32)が仲間4人と立ち上げたアトリエだ。

 工藤さんは、名古屋市を拠点に活動してきたが、1年ほど前、友人が暮らす岐阜を訪れ、市内を流れる長良川を見て、雄大な自然と共存する環境が気に入った。

 「自分のふるさとの景色を思い出し、制作にもよい影響を与えてくれると直感した」。移住を決めた。

 それまでは大学の近くに一軒家を借り、非常勤講師をしながら絵を描いていた。作業場が手狭だったのも移住の背景にあった。

 いざ、物件を探し始めたもの…

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