ウクライナからの退去「不要」 EU外相理事会、米国と認識に差

ブリュッセル=青田秀樹
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 欧州連合(EU)は24日に開いた外相理事会に米国のブリンケン国務長官を招き、ウクライナ国境で軍備を増強するロシアへの対処方針を議論した。米国が一部の在ウクライナ大使館員の自主退避を認めたのに対し、EUとしては、そうした状況にはないという点で一致した。ロシアの軍事侵攻への危機感について認識の違いがにじんだ。

 記者会見したEUのボレル外交安全保障上級代表によると、オンライン方式でEUの外相理に参加したブリンケン氏は、退避ではなく、離れたい人が離れるのを認めるだけだと説明したという。ボレル氏は、米国との情報共有や独自の情勢分析に基づく判断として、「いかなる予防的措置も必要ない。加盟国で完全に一致している」と語った。

 外相理では、ロシアに対話を続けさせる外交努力の継続、ウクライナ攻撃が起きた場合の制裁の準備、ウクライナへの支援強化を同時に進めることを確認した。具体的な制裁内容については、「情報を与えないことが抑止につながる」(ボレル氏)として明らかにしなかった。

 この日まとめた合意文書では、ウクライナを北大西洋条約機構(NATO)に加盟させないという確約を求めるなど、他国に影響力を及ぼそうとするロシアの要求を「21世紀には通用しない」と一蹴し、改めて緊張緩和に動くよう迫った。(ブリュッセル=青田秀樹)