警察署の代表電話に自動音声を試験導入 福岡県警、業務合理化で

島崎周
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 福岡県警は、電話交換業務の負担軽減や迅速な対応のため、行橋署の代表番号にかかる電話への自動音声での対応を24日から導入した。1年ほど試行した上で、他の署にも導入するか検討するという。

 「はい、行橋警察署です。どうされましたか」。自動音声が導入される前の行橋署の金曜日。執務時間開始の午前9時から3分後、早速代表電話が鳴り始め、署員が対応した。翌日までの24時間で、代表電話にかかってきたのは免許証や落とし物の相談など138件。1時間ごとでは、午前10時台が最も多く18件だった。

 警務課によると、署の代表番号への電話は、交換業務にあたる職員や署員が対応し、内容を聞き取って担当者に取り次いでいた。しかし取り次ぎに時間がかかることが多い上、人員が限られる夜間は、酔っ払いが個人的不満をぶつける長電話といった警察の業務外の電話もしばしばあり、迅速な対応を要する業務への支障があった。

 特に県内35署中、小~中規模の16署では、電話交換の担当職員がおらず、署員が交代で対応。昨年、16署中で相談の受理件数が最多だった行橋署の場合、管内の110番件数は年間の1日平均は22件(暫定値)だが、相談を含む代表番号への電話件数は、同年5~10月の半年間で1日平均は223件にのぼった。

 試行中の自動音声のガイダンスは、午前9時から午後5時45分までの執務時間内は「緊急の事件・事故は110番へ、その他のご用件の方は音声ガイダンスに従って、ご希望の番号を選択して下さい」と流れる。

 時間外は、ストーカーやDV、児童虐待などの緊急性の高い事案に関しての相談は当直員が対応。その他については、県警のホームページ上で落とし物や運転免許更新などの相談に対応する「AI(人工知能チャットボット」を利用するか、執務時間内にかけ直すように求める。電話の内容は、自動音声導入の拡大検討や苦情などあった場合の対応などのため録音され、2週間程度保存の上、消去されるという。

 県警はすでに、執務時間外の県警本部の代表番号への電話対応も自動音声に切り替えている。警務課の佐藤治夫統括管理官は「自動音声の導入によって、限られた人員の中での業務の効率化、そして県民からの相談についてより迅速な対応を目指したい」と話す。(島崎周)