内需の減少「避けられない」 エネオス、和歌山の製油所を閉鎖へ

長崎潤一郎、新田哲史
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 石油元売り最大手ENEOSホールディングスは25日、和歌山製油所(和歌山県有田市)を2023年10月をめどに閉鎖すると発表した。石油製品の需要は将来減るとみられ、生産拠点の統廃合による効率化をめざす。

 大田勝幸社長はこの日の会見で「人口減少、脱炭素化の流れ、車両の電動化など構造的な要因により、石油製品の内需の減少は避けられない」と述べた。エネオスは19年の計画で、国内の石油製品の需要は40年に半分になるとみている。大田社長は、脱炭素が加速して想定以上に需要が減る可能性があるとし、「今回の停止が最終ラウンドとは考えていない」と述べた。生産拠点のさらなる統廃合も検討するという。

 和歌山製油所は、エネオスの前身の一つである旧東燃ゼネラル石油系の拠点だ。1941年に操業を始め、ガソリンなどのほか、石油化学製品もつくる。約450人の従業員は、配置転換などで雇用を継続するとした。敷地の活用方法は今後検討する。

 エネオスはJXエネルギーと東燃ゼネラル石油が経営統合して誕生し、拠点を統廃合してきた。19年に室蘭製造所(北海道室蘭市)、20年に大阪製油所(大阪府高石市)、21年には知多製造所(愛知県知多市)で生産をやめた。現在は、和歌山製油所を含めて全国に10カ所の製油所がある。

 ほかの石油元売り大手も拠点を統廃合している。石油連盟によると、01年に全国で36カ所あった製油所は、21年3月末現在で21カ所に減った。(長崎潤一郎、新田哲史)