停滞する日本、3%超賃上げ実現なるか 春闘、牽引役ないまま

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 物価が上がりつつあるなか、春闘が事実上スタートした。賃上げを促す岸田文雄首相を含めた政労使のトップ3人は就任してから初めての春闘だ。牽引(けんいん)役の大企業が見当たらないなか、中小企業や非正規の賃上げも焦点となる。各労組は2月から要求を出し、経営側は3月以降に回答する。

 春闘をテーマとする「労使フォーラム」が25日、都内であった。連合の芳野友子会長は、日本の平均賃金の停滞を指摘。「大手も中小企業もしっかり(賃上げを)要求することが重要」と話した。定期昇給とベースアップで計4%程度の賃上げをめざす。

 4%のハードルは高い。厚生労働省によると昨年の賃上げ率は1・86%。2%を8年ぶりに割った。3%超は1994年が最後だ。

 「成長と分配の好循環」を掲げる岸田首相は、好業績の企業について「3%を超える賃上げを期待する」と発言した。昨年11月のことだ。

 その後、日用品の値上げが相次ぐ。定昇を含む3%程度の賃上げは所得の実質的な目減りを防ぐために最低でも必要、との見方がエコノミストから出ている。

 経団連の十倉雅和会長は「収益を働き手に適切に分配すべく、企業の責務として、賃金引き上げと処遇改善に取り組むことが重要」とフォーラムで述べた。春闘方針では業績のいい企業には「賃上げが望ましい」と呼びかけている。「選択肢」とした昨年より前向きな表現で、政府の意向も意識した。

 ただ、経団連として数値目標…

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