3児死亡事件で市の検証委が提言 情報共有や連携 福岡・飯塚

徳山徹
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 福岡県飯塚市鹿児島市で昨年2月に子ども3人の遺体が見つかった事件で、飯塚市の「3児童死亡事例検証委員会」(委員長=岡上貢弁護士、6人)は25日、市と関係機関の情報共有や連携強化のための態勢構築などを求める検証報告書を片峯誠市長に提出した。

 この事件では、3児と飯塚市に住んでいた田中涼二被告(42)が昨年1~2月、養子の大翔(ひろと)君(当時9)に暴行を加えて死なせた後、鹿児島市内のホテルで実子の蓮翔(れんと)君(同3)と姫奈(ひな)ちゃん(同2)の首を絞めて殺したなどとして、殺人や傷害致死などの罪で起訴された。

 報告書は、学校や市が、虐待の「ハイリスク家庭」との認識の共有が不十分だったと指摘。学校は大翔君の欠席が続いた時、父親から「体調が悪いため休む」などと連絡があったため問題視しなかったが、「市などの関係機関と連携し早急に対応するべきだった」とした。

 また、昨年2月初旬、大翔君は腰にけがをし、虐待を疑った学校側などに「ジャングルジムから落ちた」と説明。この際に「虐待などの鑑別を含め医療機関受診を強く勧める必要があった」とも指摘。各行政機関の情報共有や危機管理意識が不十分だと結論づけた。

 その上で課題として、子育て行政での深刻な人材不足の解消▽専門職の育成と配置、意見を反映しやすい体制▽学校と市教委が一緒に対応する仕組みづくりなどを挙げた。地域との関係についても「連携の方策を検討する必要がある」と強調した。(徳山徹)