検査なしで診断「越えてはいけない一線」 困惑する現場、底つく試薬

有料会員記事

狩野浩平、寺尾佳恵
[PR]

 新型コロナウイルス感染者の急増を受けて、医療現場からは「検査に必要な試薬やキットが足りない」と悲鳴が上がっている。政府は、感染者の濃厚接触者に発熱などの症状があれば、医師が検査をせずに感染の診断を可能にする方針を新たに示したが、困惑の声が相次ぐ。

 「弾が切れたら前線では闘えない」。「二村(にむら)耳鼻咽喉(いんこう)科ボイスクリニック」(大阪市阿倍野区)の二村吉継院長(47)はこぼす。

 このクリニックでは、通常の診療とは別に、感染対策をした上で、新型コロナの検査をしている。PCR検査と同等の精度で10分程度で結果がわかる遺伝子検査をしている。1週間前ほどから、検査に必要な試薬の納品がストップ。代わりに抗原検査キットを注文したが、必要な量の半分の約50人分しか納品されなかった。

 これまでは1日最大20人を検査するが、キットに限りがあるので、症状の軽い患者ら5~10人は断っているという。それでも、今週中には試薬も検査キットも尽きる見込みだ。二村院長は「『災害』なので仕方ないと半分諦めています」と話す。

 濃厚接触者には検査なしで診…

この記事は有料会員記事です。残り1556文字有料会員になると続きをお読みいただけます。