サッカー強豪の藤枝東高、保護者の居住地で規定違反 県教委が調査へ

玉木祥子
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 サッカーの強豪校として知られる静岡県藤枝東高校で、サッカー部の県外生徒の保護者が規定に反して県内に在住せず、生徒が単身で生活していたことが県教委や同校への取材でわかった。同校によると、サッカー部員を中心に10年以上常態化していたという。

 県教委によると、県外からの県立高校への入学は、原則、保護者も県内に転居する場合に認められ、出願時に、中学校長による証明書や保護者の県内企業への転勤命令書などの提出が求められている。藤枝東高も証明書などを受け取っていたが、実際に保護者が県内に転居していなかったケースがあった。県教委は「県外生徒の県立高校入学は、部活動目的ではなく親の転勤や家庭の事情を想定している」と説明する。

 山田淳一郎校長は「いろんな批判があるのは受け止めている。各家庭の事情もあり、踏み込んで保護者に転居を促すのは正直難しい」と話した。

 同校サッカー部は全国高校サッカー選手権大会に25回出場。4度の優勝を誇り、多くの日本代表選手や指導者が輩出している。現在、サッカー部約100人のうち3割ほどが県外生徒で、数人を除いてほとんどの生徒が単身で同じ集合住宅で生活を送る。この住宅は民間運営で学校によるあっせんはないという。

 三重県では2017年に同様のケースが問題となり、保護者が県内に転居できない場合、緊急時に対応できる県内在住の成人を保証人とすれば通学を認めるとした。県教委は今後、県立高校90校(分校も含む)への調査を早急に実施する考えで、「調査結果をふまえ、制度変更も含めて検討したい」としている。(玉木祥子)

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    中小路徹
    (朝日新聞編集委員=スポーツと社会)
    2022年1月26日11時43分 投稿

    【解説】 内田准教授のコメントに加え、スポーツ界の観点から、学校が黙認してきた背景として、今の段階で考えうる点としては、次のことが挙げられます。 ●多くの競技で高校スポーツは私学が上位を占める傾向が極めて強まっている中、公立校も上位を目指す以上、

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    内田良
    (名古屋大学准教授・教育社会学)
    2022年1月26日10時20分 投稿

    【視点】今回の「闇寮」ならびに「闇越境通学」について、詳細はこれから明らかになっていくと思いますが、現時点で下記のような問題点が考えられます。 ●保護者の転居を伴わない越境を、学校独自に黙認してきた。 ●それゆえに、学校教育の一環である部活