つらいズキズキ予防できる? 片頭痛に新薬、費用負担は課題

有料会員記事

矢田文
写真・図版
[PR]

 日常生活への支障が大きい片頭痛。2021年、発作を抑える新薬が相次いで発売された。これまでの対症療法から予防的な治療が可能になる。患者への費用負担などが課題として残るが、治療の選択肢が増えることへの期待は大きい。(矢田文)

 「常に痛みと生きてきて、何をしても楽しめなかった」。10年以上前から予兆のない頭痛に悩まされてきた大阪府八尾市の女性(49)はそう話す。

 ほぼ毎日のように、おでこの奥の方に鈍い痛みがあり、時には救急車を呼びたくなるほどだった。大阪市の富永病院を受診し、慢性片頭痛と診断された。

月1回の皮下注射で痛みを予防

 これまでの研究で、片頭痛の痛みには、三叉(さんさ)神経という脳神経が光などの刺激によって興奮したときに放出する「カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)」が関係しているとわかってきた。CGRPが受容体に結合すると、血管が拡張し、炎症を引き起こすため、激しい痛みにつながる。ズキズキと脈打つような頭の痛みが4~72時間続くのが特徴だ。

 従来の治療法は、血管の拡張を抑える薬や市販の鎮痛剤など、痛みが出てから和らげるものが一般的だった。抗てんかん剤や抗うつ剤など、ほかの病気の治療薬で予防する方法もあるが、眠気やふらつきなどの副作用が出やすい。この女性もこれまでは、市販の頭痛薬などで対処してきた。

 21年に片頭痛を抑える抗体医薬として「エムガルティ」「アジョビ」「アイモビーグ」の3種類が保険適用の対象となり相次いで発売された。CGRPと受容体との結合を抑えることで、片頭痛の発作を予防する効果がある。

 女性は21年10月、新薬を…

この記事は有料会員記事です。残り1181文字有料会員になると続きをお読みいただけます。