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妊婦のコロナワクチン接種、「努力義務」課す方針 重症化リスクあり

オミクロン株新型コロナウイルス

枝松佑樹
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 新型コロナウイルスワクチンの接種をめぐり、厚生労働省の専門家による分科会は26日、妊婦に対して予防接種法に基づく「努力義務」を課す方針を了承した。努力義務は法的な強制力はないが、強く接種を呼びかけるものだ。

 妊婦については、製薬会社が実施した開発段階の臨床試験(治験)の対象から除外されていたため、分科会は昨年2月に議論した時点で「胎児への影響が必ずしも明らかになっていない」などと評価。接種を勧奨する一方、努力義務は適用しなかった。

 その後、妊婦へのワクチン接種に関する知見が蓄積された。厚労省はこの日の分科会で、妊婦は感染すれば重症化リスクが高い可能性がある一方、接種の有効性は高く、安全性に懸念を生じさせる科学的証拠はないと報告した。

 委員からは「努力義務から外したことで、接種の推奨度合いが低いと受け止められた。見直すべきだ」といった意見があり、努力義務を課す方針に異論は出なかった。

 予防接種法は新型コロナワクチンの接種対象者(16歳未満の場合はその保護者)が「接種を受けるよう努めなければならない」と定めている。この努力義務と接種勧奨の規定が原則として適用されるが、例外として適用を除外することもできる。(枝松佑樹)

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