別の月への合算、勤労統計でも 厚労省が報告、書き換えは「なし」
江口悟
厚生労働省の毎月勤労統計で、事業所からの回答が支給月よりも遅れて届いた賞与のデータを、後の月に合算する処理をしていたことがわかった。自治体からの指摘で昨夏分からやめたが、集計方法を変えたことは公表していなかった。
26日の総務省の統計委員会の会合で、厚労省が報告した。夏冬の年2回行う賞与の集計で、6~7月に支給があったが回収が遅れた賞与のデータを8月の「特別給与」に合算するなどしていた。2020年8月分の場合、2万4775件の調査票のうち合算があったのは15件で、統計全体への影響はわずかという。
都道府県の担当者からの指摘で21年8月分から合算をやめ、今は遅れて届いたデータは統計に反映していない。合算は国土交通省で発覚した統計不正問題と共通する手法だが、より厳しい批判の対象となった元データの書き換えや二重計上はなかったという。
統計委の椿広計委員長は、遅…