国会召集先送り訴訟 二審も国家賠償請求を認めず 広島高裁岡山支部

中村建太
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 憲法53条に基づき、野党が臨時国会の召集を求めたのに、内閣が約3カ月間応じなかったのは憲法違反にあたるかが争われた訴訟の控訴審判決が27日、広島高裁岡山支部であった。塩田直也裁判長(退官、河田泰常裁判長代読)は、原告側の国家賠償請求を退けた一審・岡山地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。

 同条をめぐる一連の訴訟で、高裁判決は初めて。

 発端は2017年6月22日。森友・加計(かけ)学園問題を審議するため、原告の高井崇志・衆院議員(当時)ら野党議員が臨時国会の召集を求めた。だが、安倍晋三内閣(同)が召集したのは98日後で、審議に入らず、冒頭に衆院を解散した。

 高井氏ら野党議員は、こうした対応は、衆参いずれかの4分の1以上の議員の求めがあれば、内閣は召集しなければならないと定める同条後段に違反すると主張。3地裁に提訴した。

 三つの地裁判決はいずれも憲法判断を示さず、召集を求めた国会議員個人の権利侵害にはあたらない、などとして原告側の訴えを退けた。ただ、那覇と岡山の両地裁判決は、内閣に臨時国会を召集する憲法上の義務があると指摘していた。(中村建太)