アメリカの民主主義、直面する四つの脅威 南北戦争の時との共通点

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聞き手・大島隆
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 アメリカの民主主義が揺らいでいる。「私たちはいま、四つの脅威に直面している」と説く、コーネル大学のスザンヌ・メトラー教授に聞いた。

Suzanne Mettler

コーネル大学政治学部教授。民主主義などが専門。著書に「Four Threat(四つの脅威)」(共著)など。

 ――著書で米国の民主主義の「四つの脅威」を挙げています。

 「一つは政治的な分極化です。本来、立場の異なる政党があることは民主主義にとって良いこととされてきました。問題は、一つの政党が相手を、自らの生存に関わるような脅威と見なして対決するようになることです。相手をそのように見れば、民主主義を無視してでも相手に勝ち、権力を得ることを最優先しようとします。こうなると分極化は脅威となります」

 ――分極化で合意形成が難しくなるということですか?

 「多くの人々がイデオロギー的に政党同士が離れてしまったことが問題だと考えていますが、より大きな問題はイデオロギーよりも、相手に勝とうという党派的な争いの激化です。たとえば政府の債務上限問題では、自分たちが与党か野党かによって民主、共和両党とも態度を変えています。両党はイデオロギーで結びついたグループというよりも、(相手と競う)チームとして行動しているのです。米国ではかつて民主党が議会の多数派を占める時代が長く続きましたが、現在は選挙ごとにどちらが勝つかわからないような状況になっています。両党は有権者に訴えるため違いを強調するようになっています」

 ――ほかの脅威は何ですか。

 「二つ目の脅威は、帰属をめ…

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