値上げの波、2月に拡大 調味料、麺、ティッシュに光熱費…背景は

有料会員記事

山下裕志、徳島慎也
写真・図版
  • 写真・図版
[PR]

 身近な食品や日用品、サービスの値上げが2月以降も相次ぐ。原材料高や原油高、円安などで仕入れや物流のコストがかさんでいるためだ。賃金が伸び悩む日本で様々な物価が一斉に上がれば家計の負担は増し、新型コロナ禍からの経済回復の勢いをそぐリスクもくすぶる。

 値上げの波は昨年から押し寄せているが、2月以降はさらに幅広い品目に及ぶ。目立つのは食卓に上る定番品だ。調味料のしょうゆやマヨネーズのほか、麺類のパスタやうどん、加工肉のハムやソーセージなどにも広がる。食品に限らず、ティッシュや電気・ガスも値上がりする。

 色々な理由が重なっている。中国の経済成長や欧米の景気回復などで世界的にモノの需要が高まっている一方、農産物の不作やコロナ禍による働き手・コンテナの不足で供給が追いつかない。原油価格も昨年後半から上昇基調にあり、国際指標の米国産WTI原油の先物価格は今月、約7年3カ月ぶりの水準に一時上昇した。

 こうした世界共通のインフレ要因に加え、さらに日本は為替が円安に進み、輸入品は円ベースでの仕入れ値が一層ふくらんでいる。

 長くデフレが続いた日本の消費者は価格に敏感だ。そのため企業は値上げには慎重だったが、もはや自助努力のコスト削減だけでは限界だと訴え、次々と価格転嫁にかじを切り出した。衣料品「ユニクロ」の運営会社幹部も「お客様の価格に対する要求は非常に厳しく、極力値上げは避けたい」としつつも、「商品によっては値上げせざるを得ない局面になってきた」との見方を示す。第一生命経済研究所の熊野英生・首席エコノミストは「世界的なインフレで、日本でもこれまでにないくらい幅広い商品で価格転嫁の圧力が高まっている」と話す。(山下裕志、徳島慎也)

「こんなに一斉は初めて」

 今月24日の昼すぎ、横浜市

この記事は有料会員記事です。残り1260文字有料会員になると続きをお読みいただけます。