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自宅療養「地獄の1週間」 家族が次々感染、高熱でも電話つながらず

有料記事新型コロナウイルスオミクロン株

長富由希子 山口啓太 長野佑介
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 新型コロナウイルスの感染拡大で自宅療養者が増え続けている。昨夏の第5波のように死者が相次ぐ状況ではないが、容体が悪化しても健康観察を担う保健所などと連絡がつかないケースも。急変しても迅速に対応してくれるのか。療養者からは不安の声も漏れる。

 「家族が次々に発熱し、地獄のような1週間でした」。家族5人で暮らす大阪市の女性(45)はこう話した。1月中旬、同居する70代の母親が発熱。翌日以降、自身と保育園児の息子(4)、小学生の息子(11)、夫(45)が続いた。

 家族全員が高熱と関節の痛みで水分を取ることも難しく、食欲もない。女性は頭痛で立っていられず、夜は強い倦怠(けんたい)感と熱で1時間おきに目が覚めた。新型コロナの検査や受診をしたかったが、「大人全員が、歩けたり外に出られたりする状態ではなくなってしまった」という。

 この状態でどうすれば良いのか。保健所に教えてほしくて何度も電話したが、つながらない。一度だけつながると、「医療機関を自分で調べて受診するように」と言われた。

 その後、唯一体力があった夫が診療所を受診し、陽性が確認された。4日後、保健所から自宅療養中の健康状態をネット上のシステムに入力するよう求めるメールが届いたが、同居家族の症状なども聞かれていない。子どもの症状は良くなっていったが、大人の症状は続いた。

 子どもの食料だけでも配食サービスを受けることができないか。保健所にもかけたが、つながらなかった。苦しい家計の中、普段使うスーパーより割高なネットスーパーを利用せざるをえず、ふらふらになりながら子どもの食事を作り続けた。女性は「軽症なのかもしれないが、インフルエンザや普通の風邪とは、症状の重さが全く違った。自宅療養中は生活費も増え、食料や生活必需品の支援だけでもしてほしい」と話した。

服用中の薬が切れても「診察できない」

 福岡県の会社員女性(35)…

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