鬼滅の刃・竈門禰豆子のごとく、けなげに生きる 君の名は「ネズコ」

関宏美
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 京都市左京区京都府立植物園の片隅にある1本の木が、ひそかに注目を集めている。人気漫画「鬼滅の刃」のヒロイン、竈門(かまど)禰豆子(ねずこ)と和名が同じ針葉樹のネズコ(鼡子)だ。今冬、アニメの新シーズンが始まったこともあり、ファンたちが見に来ている。

 ネズコは山岳地帯に自生するヒノキ科の針葉樹だ。同園は数十年前に複数植えたが、京都盆地の気候や土壌が合わなかったのか、ほとんどが枯れた。唯一残っていた木も高さは本来の半分足らずの8メートルほど。モミやスギに埋もれた存在だった。

 2020年の劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」の大ヒットで、樹木医の津田桂子さんが園内のネズコを思い出した。下草を刈って、説明のプレートをイラスト入りのものに替えた。

 来園者がSNSに投稿するなどして評判になり、昨年秋のハロウィーンの時には、「鬼滅の刃」のキャラクターの仮装をした子どもが記念撮影に訪れた。

 禰豆子は主人公の竈門炭治郎(たんじろう)の妹。家族を「鬼」に殺され、自身も鬼と化してしまうが、人を襲わないよう竹の口枷(くちかせ)をしながら兄らと行動をともにしている。

 自身も鬼滅の刃のファンだという津田さんは「ネズコの我慢強さとけなげさは禰豆子(ねずこ)並みです。植物に興味のなかった人が来園するきっかけになってくれれば」と話す。(関宏美)