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甲状腺がん、「原発事故との関係判断を」 6人が東電提訴

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村上友里 編集委員・大月規義
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 東京電力福島第一原発事故に伴う放射性物質の影響で甲状腺がんになったとして、2011年の事故当時、福島県に住んでいた17~27歳の男女6人が27日、東電に計6億1600万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。原告側は提訴後の会見で「原発とがんとの関係について裁判で判断してほしい」と訴えた。

 会見した原告の20代女性は16年に甲状腺がんが見つかり、手術をした。希望の仕事に就いたが、体調を考えて退職したという。「差別を受けるのではないかと恐怖を感じ、誰にも言えなかった。同じ状況で苦しむ子どもたちのためにも声をあげた」と語った。

 原告男性の母親は、男性が就職活動中に甲状腺がんを患っていることを伝えると数社に就職を断られたことなどを明かした。

 訴えによると、原告のうち2人は甲状腺の片側を切除、4人は再発によって全摘した。東電は「誠実に対応する」とコメントした。

 県の調査によると、事故後約260人が甲状腺がんかその疑いがあると診断されたが、県の専門委員会は被曝(ひばく)とがんの因果関係を現時点で認めていない。(村上友里)

潜む差別や偏見

 原発事故による被曝(ひばく)の問題には、甲状腺がんのような健康被害や、福島にいたということで受ける差別・偏見の被害がある。今回提訴した原告は主に健康被害を訴えた。裁判は東京電力福島第一原発の事故と甲状腺がんとの因果関係を最大の争点に進む。

 原発事故の損害賠償には国の…

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